小説「よって件のごとし8巻」あらすじ・ネタバレ・感想
江戸怪談の真髄を味わえる、宮部みゆき渾身のシリーズ第八弾!
あらすじ
江戸は神田の袋物屋・三島屋は、風変わりな百物語で知られている。語り手一人に聞き手も一人。話はけっして外には漏らさない。聞き手を務める小旦那の富次郎は、従妹であるおちかのお産に備え、百物語をしばらく休むことに決めた。
休止前最後に語り手となったのは、不可思議な様子の夫婦。語られたのは、かつて村を喰い尽くした“ひとでなし”という化け物の話だった。
ネタバレ
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ひとでなしの正体
ひとでなしは、人間の生き血を吸う恐ろしい化け物だった。正体は、かつて村を追放された男の怨念だったことが明らかになる。
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悲劇の真相
ひとでなしの正体となった男は、村長の娘を愛していた。しかし、村長の横暴によって娘は命を落とし、男は村を追放されてしまう。男は絶望し、怨念に取り憑かれてひとでなしへと変貌してしまう。
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悲しい結末
ひとでなしを倒すために、村人たちは立ち向かう。しかし、ひとでなしは強敵であり、多くの犠牲者が出る。最終的に、ひとでなしは倒されるが、村は壊滅してしまう。
感想
「よって件のごとし8巻」は、人間の業と悲劇を描いた、宮部みゆきらしい作品です。
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巧みなストーリー展開
物語は、複数の視点から語られており、読者を飽きさせません。また、伏線も多く、最後まで目が離せません。
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リアルな描写
江戸時代の暮らしや人々の心理描写がリアルで、まるで自分がその場ににいるような気持ちになります。
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深いテーマ
人間の業や悲劇など、深いテーマを扱っており、読者を考えさせられます。
江戸怪談が好きな人、宮部みゆきの作品を読んだことがない人、深いテーマの小説を読みたい人におすすめの作品です。