藁の楯:あらすじ、ネタバレ、感想
あらすじ
孫娘を惨殺された政財界のドン・伊丹総一郎は、犯人である九十九誠に10億円の懸賞金を懸ける。世間は金に目がくらみ、九十九は全国民から命を狙われることに。絶望した九十九は福岡で自首し、警視庁への護送を依頼する。
依頼を受けた警視庁は、ベテラン刑事・新田輝と4人の若手刑事を護送チームに任命。新田は、九十九を単なる犯罪者ではなく、ひとりの人間として尊重し、護送を決意する。
しかし、護送中、新田たちは様々な困難に直面する。莫大な懸賞金に目がくらんだ刺客、悪辣なマスコミ、そして内部の陰謀。絶体絶命の状況の中、新田たちは九十九の命を守るために奮闘する。
ネタバレ
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九十九誠は、かつて伊丹総一郎の娘婿候補だった。しかし、伊丹の娘は謎の死を遂げ、九十九は犯人として追われることになる。
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九十九は、伊丹の娘を殺害したのは自分ではないと主張している。しかし、証拠はなく、真相は闇の中。
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護送中、新田たちは九十九から衝撃的な事実を聞き出す。伊丹総一郎こそが、娘殺しの真犯人だというのだ。
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新田は、九十九の言葉を信じ、伊丹総一郎の悪事を暴こうと決意する。
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激しい戦いの末、新田たちは九十九の命を守り、伊丹総一郎の悪事も明らかにする。九十九は冤罪が晴れ、真犯人も裁かれる。
感想
「藁の楯」は、緊迫感溢れるストーリーと人間ドラマが魅力的な作品です。アクションシーンも派手で、最後まで目が離せません。
また、作品を通して、正義とは何か、命の尊さとは何かについて考えさせられます。
以下、作品に関する詳細な考察です。
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テーマ
「藁の楯」のテーマは、正義とは何か、命の尊さとは何か、ということだと思います。
主人公の新田は、ベテラン刑事でありながら、常に正義感に溢れています。九十九を単なる犯罪者ではなく、ひとりの人間として尊重し、護送を決意するのも、彼の正義感の表れと言えるでしょう。
一方、九十九は、殺人犯の容疑者でありながら、決して悪びれた様子がありません。むしろ、どこか哀愁漂う雰囲気を漂わせています。これは、彼が真犯人ではないことを暗示しているだけでなく、社会の闇に翻弄された人間の姿を表しているとも言えるでしょう。
作品を通して、正義は必ずしも絶対的なものではないこと、命は尊いものであり、決して軽視されるべきではないことが描かれています。